「まだ」終わってない

復興へのアクション復興へのアクション
寄り添い続ける
2020.09.18
寄り添い続ける
まちの縁側 ぬくぬく亭  リーダー 春原圭太(すのはらけいた)さん
長野市豊野支所の駐車場。日曜だというのに、地域の方たちが次々ふらりとやってきます。行く先は、駐車場の片隅にある「まちの縁側 ぬくぬく亭」。入口に回ってみると、明るい笑い声が響いてきます。
災害で豊野地区の交流の場が失くなってしまったことを受け、住民のみなさんが気軽に立ち寄れる場所をつくろうと、令和元年(2019年)12月12日に開設されたぬくぬく亭。ここでリーダーを務める春原圭太さんにお話を伺いました。
ぬくぬく亭の1ヶ月の利用者数は、400人強。半数はリピーターで、毎日遊びにくる方、1日に2回、3回と来る方もいます。「毎日のように、ここを“居心地のいい居場所”
として使ってくださる方がいるのは有り難いし、僕たちもうれしいです。豊野の人が集まり交流できる場が、まだ他には無い状況なので、今後も長くやっていきたいと思っています。」

高齢世帯の多い豊野地区で、ぬくぬく亭は、現在3つの柱を立てて活動しています。
① 住民の憩いの場の運営
② 自宅への訪問活動
③ 自宅の樹木の伐採や家具の運び出し作業など
“気持ちの復興”はまだまだできていない
住民のみなさんの中では「次、災害が起きたらどうしよう?」と心配する声が多いです。「若い子はSNSやネットで情報収集して動けるけれど、高齢者にとっては難しいので、7月の大雨の時も、恐怖心から川を見に行ってしまったり、中には動悸が起こってしまった方もいらっしゃって、とても心配でした。」「1年経って少しずつ町は変わってきているけれど、気持ちの復旧・復興はまだまだできていないと感じています。」
“気持ちの復興”はまだまだできていない
台風のニュースが風化してきていますが、まだまだ豊野には困っている人がたくさんいます。「ボランティアで来てくれるおばちゃん達は力も知恵も貸してくれて本当に頼りになります。僕自身、おばちゃん達と一緒に、ぬくぬく亭の運営や会議をしていて、勉強になることが多いし、自分の考え方が影響を受けていると気づきました。」若い人が、おじちゃん、おばちゃん達と一緒に活動することは、一緒に、豊かな町・豊野をより盛り上げていくことになるでしょう。
人生の大事な決断の助けに
春原さんたちが、被災されて、すでに解体を決めていた住民さんのお宅の荷物の運び出しや庭の清掃をしていた時、そのご家族が綺麗になった自宅を見て、解体をやめてリフォームすると決めたことがありました。「ボランティアさんにここまでやってもらったんだから」と。「人生の大事な決断の助けになれたことがうれしくて、とても印象に残っています。」「またリフォームには大きなお金がかかるので、樹木の伐採などで、少しでもみなさんの資金負担を減らすための活動をしているのですが、涙ぐんで“こういうところがあってよかった”と仰ってくださったときは、寄り添ってきてよかったなと感じました。」
人生の大事な決断の助けに
ここに集まる人は口をそろえて「ぬくぬく亭は癒やしの場所だ」という
「ここのみんなはね、こまめに家に来てくれて、この場所に引っ張り出してくれたんだ」「いろんな繋がりをつくってくれて、ぬくぬく亭の力は、相当なものだよ」

誰かと話せばこころが晴れる。誰かに話せば迷いがなくなる。“こころの復興”は表面に現れにくいけど、住民の方々にとってはすべての行動の支えになるもの。

支援や防災をはじめ、課題は山積していますが、それでも、ぬくぬく亭の寄り添う力は住民を支え、笑顔をつくりだしていくことでしょう。


まちの縁側ぬくぬく亭

豊野町豊野631 豊野支所西側駐車場
・朝10時〜17時まで
・平日、土日祝毎日開いています。
・何も用事がなくても、お茶飲みにだけでも大丈夫です。
・被災の有無に関わらず、どなたでもお待ちしています。
https://machinoengawanukun.wixsite.com/website